【2025年度版】看護管理者研修で組織が変わる!マネジメント研修で学べる内容を徹底解説!

看護管理者として現場を回さないといけないと思いながらも、
人が育たず、クレームばかりで心が折れそうになることはありませんか?
現場業務と事務作業を両立させながら、判断を迫られ、多忙さに疲弊する管理者は少なくありません。スタッフから理解を得られず、孤独を感じることもあるでしょう。
そのような悩みを抱える管理者におすすめなのが、看護管理者向けの研修です。
「認定看護管理者」を目指す研修や、現場のリアルな悩みを解決できる公的・民間研修など、学びの選択肢は多様です。
本記事では、看護管理者向けの研修について、具体例とともに解説します。看護管理者と認定看護管理者の違いについてもわかりやすく整理しました。
【この記事でわかること】
- 看護管理者と認定看護管理者の違い
- 看護管理者向けの研修例
- 認定看護管理者になるための研修例
- 訪問看護に特化した研修例
組織をより良くしたいと願う管理者のみなさんが、現在抱えている課題を解決するための第一歩として、ぜひ参考にしてください。

目次
看護管理者とは?

まず、看護管理者の役割についておさらいしましょう。
看護管理者は、医療や福祉の現場でスタッフをまとめ、組織の運営を支える中核的な存在です。病院や訪問看護ステーションなどの現場で、業務の円滑な運営や人材育成、安全管理までを担います。
管理職としての役割に不安を感じながらも、経験頼りで何とか現場を回しているケースは少なくありません。現場では経験に基づくマネジメントが主流で、体系的な教育を受ける機会が限られているのが現状です。
特に訪問看護の現場では、管理者がスタッフとして現場に出ながら経営判断も求められるなど、課題が複雑化しやすい傾向があります。現場をうまく回すためには、経験値だけではなく、理論に裏付けられたマネジメントの習得が必要です。
「何とか現場を回しているけれど、自分の判断に自信が持てない…」
そんな悩みを抱える管理者こそ、理論と実践を体系的に学ぶ研修が大きな力になります。

認定看護管理者とは?

認定看護管理者とは、日本看護協会が認定する制度的資格です。看護職の中でも特に高いマネジメント能力を持つ人材として評価されています。
組織運営・戦略立案・人材育成などを体系的に学び、病院や地域医療の現場を支える管理者としての資質を問う資格です。
ここでは、認定看護管理者の資格概要と、取得に必要な3つの教育課程(ファースト・セカンド・サード)について解説します。
認定看護管理者は日本看護協会が認定する資格
認定看護管理者は、日本看護協会が設ける3段階の研修を修了し、所定の審査を通過した看護職に与えられる称号です。国家資格ではないものの、組織内での昇進や信頼性を高めるうえで、大きな意味をもちます。
2023年1月時点での登録者数は4,624名にのぼり、そのうちの82.8%が病院勤務というデータがあります。
【認定看護管理者になるまでの流れ】
- 看護師免許取得後、5年以上の実務経験を積む
- 3段階(ファースト・セカンド・サードレベル)の研修を受講する
- 書類審査・筆記試験に合格する
書類審査と筆記試験に合格したら、認定看護管理者として登録し、認められます。
特に、戦略的な組織運営や人材開発、経営視点の導入など、現場だけでなく全体を見据えたマネジメントができる人材としての育成が目的です。
参考:日本看護科学会誌 J. Jpn. Acad. Nurs. Sci., Vol. 43, pp. 305–314, 2023
認定看護管理者 | 看護職の皆さまへ | 公益社団法人日本看護協会
認定看護管理者になるための研修概要
認定看護管理者になるには、日本看護協会が定める全国統一カリキュラムに基づいた研修の受講が必須です。知識のインプットだけでなく、実務への応用力や組織課題への対応力を高めることを目的としています。
研修内容には、以下の項目が含まれます。
- 看護管理の基本理論
- 組織戦略
- 人材マネジメント
- 医療安全・リスク管理
- 経営と財務の基礎
座学やグループディスカッション、課題提出などを通じて実践的に理解を深める設計となっており、現場の課題に即した内容が展開されます。
受講生は主任から看護部長クラスまで幅広く、自身のキャリア段階に応じた学びを選択できます。
認定看護管理者に必要な3つの教育課程
認定看護管理者の資格取得には、以下の3つの教育課程の順次修了が求められます。
レベル | 対象者レベル | 研修時間 | 受講要件・概要 |
ファースト | 主任クラスの基礎 | 総105時間 | 「看護師免許+実務5年以上」が受講条件。管理の基本理論・態度を習得し、現場課題を客観的に捉える力を養う。 |
セカンド | 主任クラス以上の実践・応用 | 総180時間 | 「ファーストレベルを修了していること」が受講要件。(例外:看護部長相当または副部長相当1年以上)部門目標の設計と看護管理過程の展開、質管理の実践力を高める。 |
サード | 看護部長クラスの統括・変革 | 総180時間 | 「セカンドレベルを修了していること」が受講要件。(例外:看護部長相当または副部長相当1年以上)政策動向の理解、現状のデータ化提示、経営管理視点のマネジメントを磨く。 |
上記の3段階のステップを通じて、管理職としてのスキルと視座を段階的に高められます。
参考:【2025年度版】認定看護管理者になるには?研修・試験内容と資格取得のメリットを徹底解説!全国の研修機関も紹介!
看護管理者向け研修

看護管理者向けの研修は、実務で求められるマネジメントスキルを体系的に学ぶ場として活用されています。
主催団体や対象層によって内容は異なり、現場で即活かせる知識と視点の獲得が目的です。
看護管理者向け研修の特徴
看護管理者向けの研修は、特に新任〜中堅の管理職が対象です。実務に直結する内容が体系立てて学べる点が大きな特徴です。自己流に頼っていた管理スタイルを見直す機会としても有効であり、業務への自信が深まります。
研修では、以下のようなテーマが扱われることが一般的です。
- リーダーシップ
- 人材育成
- クレーム対応
- 組織運営
さらに、他の管理者との意見交換や事例共有を通じて、自施設だけでは学べない現場スキルを学べます。
看護管理者向け研修例
看護管理者向けの研修は、全国各地の看護協会や病院団体、大学などによって多様な形式で提供されています。座学中心のものからグループワークやケーススタディを重視するものまで、提供機関の方針や目的により特色が異なります。
代表的な研修として、以下が挙げられます。
【日本看護協会の看護管理者研修】
日本看護協会が主催する研修です。
全国統一カリキュラムに基づき、座学やグループ討論を通じて理論と実践をバランスよく学べます。看護協会会員の場合、割引料金が適用になります。座学やグループ討論形式などの研修スタイルが特徴です。
【都道府県看護協会による地域別研修】
各都道府県の看護協会が主催する研修です。
各地域の現場課題に即した内容で構成され、地元の管理者同士のネットワーク形成にも役立ちます。
参考:大阪府看護協会 研修一覧
【全日本病院協会の病院経営士認定研修】
全日本病院協会が主催する、約1年半にわたる長期プログラムです。
経営に関わる幹部医師・看護部長・副看護部長・事務長など(これらを目指す方も含む)向けの研修です。
医療経営や財務、人事などの視点を含めた広範な内容を学べます。
参考:公益社団法人 全日本病院協会 病院経営管理者研修(病院経営士認定)・病院部門責任者研修・看護部門長研修(看護管理士認定)
【大学主催の課題解決型研修】
千葉大学では、看護管理者向けに課題解決型の研修を開催しました。ピア・コンサルテーション形式で、参加者同士で組織課題を分析・共有し、実践的な解決策を導き出すスタイルが特徴です。
それぞれの研修には特徴があり、自身の課題やキャリアのフェーズに応じて最適な選択を行うことが重要です。
受講を通じて得た学びは、自施設の改善に直結するだけでなく、管理者としての視野や判断力の向上にもつながります。
訪問看護管理者に特化した研修

訪問看護ステーションの管理者は、医療と生活支援の両立という現場特有の難しさに加え、事務業務や人材育成、経営的判断まで幅広く求められるポジションです。そのため、病院での管理職向け研修では対応しきれない課題が多くあります。
こうした背景を受け、訪問看護の実情に合った内容を扱う「訪問看護管理者に特化した研修」が注目されています。現場で頻出するトラブルや判断の迷いに対して、明確な対処方法や判断軸を学べるのが特徴です。
ここでは、訪問看護特有の課題と各種研修の内容について詳しく紹介します。
訪問看護ステーション特有の課題
訪問看護ステーションでは、管理者が現場と事務の両方を担う場合が多く、業務量や精神的負担が大きくなりやすい傾向があります。特に、新人スタッフの早期離職やクレーム対応など、複数の課題が同時並行で発生するのが日常茶飯事です。
これらの課題は、病院のような組織体制が整った環境とは大きく異なるため、一般的な看護管理者研修では対応しきれない場面もあるでしょう。そのため、訪問看護の現場に特化した内容を扱う研修が必要です。
訪問看護に特化した研修では、次の現場課題に焦点が当てられます。
- 業務と人材育成を同時に進める方法
- クレームや連携ミスの予防策
- 定着率を高めるチームづくり
- 情報共有や引継ぎの体制整備
- 孤立を防ぐリーダーのネットワーク形成
上記の内容は、日々の運営にすぐ活かせる実用的な知識とスキルが中心です。理論だけでなく「現場で使えるマネジメント」が身につけられる内容になっています。
管理職としての役割に迷いを感じている方にとって、確かな手応えと自信を得られる機会となるでしょう。
訪問看護管理者向け研修例
訪問看護に特化した管理者向け研修は、自治体や業界団体、民間企業が開催しています。訪問看護の現場での、実践力を養う内容が多く取り入れられているのが特徴です。
ここでは、代表的な研修プログラムを紹介します。
【東京都の訪問看護ステーション管理者・指導者育成研修】
東京都福祉保健財団が主催する、管理者のマネジメント能力向上と地域ネットワーク構築を目的とした研修です。
令和6年度までに約2,000名が修了しており、現場での課題解決に直結する内容が評価されています。
参考:東京都福祉保健財団 訪問看護ステーション管理者・指導者育成研修
【全国訪問看護事業協会の管理者研修】
全国訪問看護事業協会が主催する研修です。
受講前に現状分析や課題の記述を行い、それをもとに演習やグループ討議を実施するのが特徴です。収支管理や業務改善をテーマにした内容で、実務に直結したアウトプットが求められます。
参考:全国訪問看護事業協会 訪問看護管理者研修ポータルサイト
【日本看護協会の訪問看護・介護施設等の管理者研修プログラム】
日本看護協会が主催する研修です。
eラーニング・集合研修・実習・アクションプランなどのステップで構成されます。段階的に知識とスキルを深め、最終的には現場での実践につなげる形式です。
参考:日本看護協会 訪問看護及び介護施設等の看護管理者研修プログラム
【UPDATEの訪問看護特化マネジメント研修】
株式会社UPDATEが主催する、訪問看護に特化した少人数制のオンライン研修(全12回)です。
現場経験10年以上の看護師であり、MBA(経営学修士)を取得している講師から、組織課題の分析からマネジメントの型を学べます。受講すると次の変化が期待できます。
- クレームや連携ミスが減り、落ち着いた職場環境になる
- 人材が定着し、「働き続けたい」と思える組織に変わる
- 管理者が孤独から解放され、判断に自信がもてる
「しっかり組織マネジメントの基礎を学びたい!」という方向けに、UPDATEでは『訪問看護特化の組織マネジメント基礎講座』を開催しています。無料の体験クラス動画もご用意してますので、興味のある方はぜひご覧ください。
訪問看護の現場は、一人ひとりの判断が組織運営に直結します。そのため、現場課題に対応した研修選びは極めて重要です。
すぐに実践で活かせる内容のプログラムを選べば、管理者自身の成長だけでなく、組織全体の改善にもつながります。
まとめ

看護管理者としての役割を果たすためには、経験だけでなく、理論に裏付けられたマネジメント力が求められます。自分の現在の課題やキャリアのフェーズを見極めたうえで、適切な学びの場を選ぶことが大切です。
興味のある研修があれば、研修日程をチェックしたり、資料を取り寄せたりするなど、一歩踏み出してみることをおすすめします。その一歩が、信頼される管理者としての成長につながるでしょう。
株式会社UPDATEの【訪問看護特化】基礎から学ぶ組織マネジメント研修では、訪問看護のチームづくり・定着率向上・管理者としての判断力を体系的に学べます。
訪問看護の現場・管理・経営を10年以上経験し、全国訪問看護事業協会・都道府県看護協会での講演実績多数の講師が、あなたの尽きない課題を一緒に解決します。
受講者満足度は94.6%と、高い評価をいただいています。
実際に受講した方からは、
「モヤっとする現場の悩みを解決できた」
「組織の適切な配置や役職採用での注意点がわかった」
「メンバーへのフィードバック方法や関わり方がわかった」
などのお声も多数いただいています。
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