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訪問看護の離職原因12選とは?定着率を向上させる3つの戦略を徹底解説!

訪問看護の離職原因12選

訪問看護の現場において、スタッフの離職は経営者や管理者にとって非常に頭の痛い問題ではないでしょうか?

離職が続く背景には、訪問看護特有の環境や病院との役割の違いなど、明確な理由が隠されていることが多いです。

この記事では、訪問看護で離職が起こる主な原因12選を解説します。またそれぞれの背景と、定着率を向上させる3つのポイントを解説します。

スタッフの離職を食い止めたいと願う管理者さんは、ぜひ最後までお読みください。

著者名

執筆者

株式会社UPDATE 小瀨 文彰

株式会社UPDATE 代表取締役(看護師・保健師・MBA) ケアプロ訪問看護ステーション東京にて新卒訪問看護師としてキャリアスタート。その後、訪問看護の現場・マネジメント経験の他、薬局や訪問看護運営するスタートアップ企業で40拠点・年商65億規模の経営を行い、上場企業へのグループインを実現。現在は医療職マネジメント人財を育成するためマネジメントスクールを運営中。

■経歴
2013年 慶應義塾大学 看護医療学部 卒業
2013年 ケアプロ株式会社入社
2019年 株式会社UPDATE(旧:ヘルスケア共創パートナー株式会社) 創業 代表取締役(現職)
2021年 GOOD AID株式会社 取締役(事業譲渡により退任)
2023年 セルフケア薬局 取締役(吸収合併により退任)
2023年 まちほけ株式会社 代表取締役(事業譲渡により退任)

■得意領域
医療系事業の組織マネジメント
教育体制構築
採用戦略・体制構築
教育体制構築
新卒訪問看護師の育成
管理職の育成

■保有資格・学位
看護師
保健師
経営学修士(MBA)

訪問看護の離職原因12選

離職しそうな訪問看護スタッフ

訪問看護の離職を防ぐためには、まずスタッフがどのような場面で不安や不満を感じているのかを知る必要があります。

病院勤務とは異なる環境に戸惑い、自信を失ってしまうケースが多いため、組織としてのサポートが欠かせません。

ここでは、現場でよく見られる離職のきっかけと、背景にある課題を深掘りしていきます。

「看護のマネジメントを学びたいけど、何から始めればいい?」という方向けに、UPDATEでは完全無料の『訪問看護職のための保健室』(1回60分)をご用意しています。
代表小瀨とお話しする中で、言葉にできない現場のモヤモヤを言語化し、解決への一歩を踏み出す場としてご活用いただけます。(毎月限定5名様)
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1. 業務手順が未整備なこと

訪問看護の現場において業務手順が整っていないことは、離職を招く大きな要因の一つと言えます。多くの事業所は小規模で運営されており、病院のような詳細なマニュアルが整備されていないからです。

病院から転職してきたスタッフは、手順の曖昧さに不安を感じ、組織への不信感を抱くきっかけになります。まずは標準的なルールを明文化し、誰でも同じ看護を提供できる環境を整えることが、定着への第一歩です。

2. 病院での経験を活かせないこと

長年の病院経験がある看護師ほど、訪問看護の現場で自分のスキルが通用しないと感じて離職しがちです。病院での看護と在宅での看護では、求められる役割や判断基準が大きく異なっていることが理由に挙げられます。

どれだけ経験があっても、在宅看護という新しい分野ではゼロから学び直す姿勢が必要になることを理解しましょう。

管理者はスタッフの過去の経験を尊重しつつ、在宅ならではの視点を養えるよう丁寧に導くことが大切です。

3. 教育体制が不十分であること

教育体制が整っていない事業所では、新しいスタッフが孤立感を深めてしまい、早期離職に繋がりやすくなります。訪問看護は一人で動く時間が長いため、十分な同行訪問や振り返りの時間がないと、不安を解消できないからです。

病院のように教育担当者が専任でいるわけではないため、チーム全体で新人を支える仕組み作りが求められます。日々の訪問後に短時間でも相談できる時間を設けるなど、心理的な安全性を確保する工夫を取り入れましょう。

4. 病院との役割の違いに戸惑うこと

病院との違いに戸惑う訪問看護スタッフ

病院と訪問看護の役割の違いを正しく認識できないまま入職すると、理想とのギャップに苦しむことになります。病院では医療処置が中心ですが、訪問看護では生活を支えるための調整や多職種との連携が主な業務となるためです。

看護業務だけに専念したいと考えているスタッフにとって、事務作業や調整業務の多さは負担に感じてしまいます。入職前の面談で、訪問看護師が担う幅広い役割について、具体例を交えて説明しておくことが重要です。

5. オンコールの負担が重いこと

夜間や休日のオンコール対応による精神的なプレッシャーは、訪問看護を辞める大きな理由の一つです。一人で携帯電話を持ち、いつ鳴るかわからない状況で待機することは、想像以上に心身を消耗させてしまいます。

特に経験の浅いスタッフにとっては、緊急時の判断を一人で下さなければならない恐怖心が離職に直結します。

メインの担当者以外にも相談できるバックアップ体制を整え、一人で抱え込ませない環境を作ることが不可欠です。

6. 体力的負担が大きいこと

訪問看護は移動や天候の影響を直接受けるため、体力的なキツさを理由に退職を考えるスタッフも少なくありません。夏場の暑さや冬の寒さの中、自転車や車で何件も回る業務は、病院内での勤務とは異なる疲労感をもたらします。

また、決められた時間内に全てのケアを終え、次の訪問先へ移動しなければならない時間的な制約もストレスです。スタッフの年齢や体力に合わせたルート作成や、適切な休憩時間の確保など、無理のないスケジュール管理が求められます。

7. 理想と現実に乖離があること

理想と現実のギャップに戸惑う新人訪問看護スタッフ

「一人ひとりの利用者様とじっくり向き合いたい」という理想を持って入職したスタッフほど、現実に失望しやすい傾向にあります。実際には限られた訪問時間の中で、多くの処置や書類作成をこなさなければならず、ゆとりを持てないことが多いからです。

一対一の看護ができる魅力はあるものの、その裏には高い効率性と的確な判断力が求められる厳しさも存在します。訪問看護のやりがいは、単に時間をかけることではなく、生活全体をプロの視点で支える点にあると伝えましょう。

8. 支える看護へ転換できないこと

病院での「管理する看護」から、在宅での「支える看護」へ思考を切り替えられないことも、離職の原因になります。医療者の視点でリスクを排除しようとしすぎると、利用者様の自由な生活スタイルと衝突し、悩んでしまうからです。

利用者様が望む生き方を尊重しつつ、医療的な安全性をどう担保するかという葛藤は、訪問看護師が必ず通る道です。管理者はスタッフの葛藤に寄り添い、正解のない問いに対して一緒に答えを探す姿勢を見せる必要があります。

9. 多職種との共同が難しいこと

ケアマネジャーやヘルパーなど、医療職以外の人々との連携がうまくいかず、ストレスを感じて辞めるケースもあります。看護師としての専門性を主張しすぎると、生活を支える他職種との間に溝ができ、スムーズなケアが困難になるからです。

病院とは異なり、看護師がチームの頂点にいるわけではなく、あくまで生活を支える一員であることを自覚しましょう。相手の専門性を尊重し、共通のゴールである利用者様の幸せのために協力し合うコミュニケーション能力が不可欠です。

10. 有給休暇が取りにくいこと

小規模な事業所では、一人が休むと他のスタッフへの負担が大きくなるため、有給休暇の取得に気を使ってしまう場合があります。特に土日の勤務やオンコールの交代など、休みを調整する際に申し訳なさを感じてしまい、リフレッシュができません。

スタッフ同士が互いにサポートし合える雰囲気がないと、休みを取ること自体が悪であるかのような錯覚に陥ります。管理者が率先して休みを取り、スタッフが気兼ねなく休暇を申請できるような組織文化を醸成することが大切です。

11. 管理者の個性が強く出すぎること

事業所の規模が小さいほど管理者の考え方が色濃く反映されるため、相性が合わないとスタッフは居場所を失います。マニュアルが未整備な分、管理者の主観で物事が決まることが多く、スタッフが納得感を持てない場面が増えるからです。

管理者の熱意が空回りしてスタッフを置き去りにしたり、特定のスタッフだけを優遇したりすることは避けなければなりません。公平な評価基準を設け、個人の感情に左右されない透明性の高いマネジメントを行うことが、信頼関係の構築に繋がります。

12. 負担と給与の不公平感があること

給与や報酬と仕事量を天秤にかけて考えている図

業務の負担に対して給与や報酬が見合っていないと感じる不公平感は、最終的な離職の引き金になりやすいです。特にオンコール対応や緊急訪問が多いスタッフが、他のスタッフと同じ給与体系である場合、不満が蓄積していきます。

頑張っているスタッフが正当に評価され、その努力が報酬として還元される仕組みがなければ、モチベーションは維持できません。インセンティブ制度の導入や、業務量に応じた手当の支給など、納得感のある給与設計を見直すことが重要です。

訪問看護で定着率を高めるマネジメント3つの戦略

訪問看護で定着率を上げる3つのポイントを知るスタッフ

訪問看護の離職原因は多岐にわたりますが、その多くは管理者の関わり方や組織の仕組み作りによって解決できます。スタッフが「ここで働き続けたい」と思える環境を作るためには、日々のコミュニケーションと適切な評価が欠かせません。

まず、スタッフ一人ひとりの声に耳を傾け、現場で感じている不安や課題を早期に拾い上げる体制を作りましょう。定期的な面談だけでなく、訪問の合間や終業後の何気ない会話から、スタッフの心の変化を感じ取ることが大切です。

訪問看護師としての成長を実感できるようなキャリアパスを提示し、学びの機会を積極的に提供することも効果的です。専門性を高める研修への参加支援や、資格取得のサポートを通じて、スタッフの自己実現を応援する姿勢を示しましょう。

さらに、スタッフ同士が感謝し合い、助け合えるチーム作りが大切です。一人で抱え込まず、チーム全体で知恵を出し合う文化があれば、スタッフの負担は軽減できます。

訪問看護の離職を「個人の問題」にしないマネジメントへ

まとめ画像

訪問看護におけるスタッフの離職は、決して「本人の覚悟が足りない」「根性がない」といった個人の問題ではありません。

業務手順の未整備、教育体制の不足、オンコールの負担、役割認識のズレ――
こうした要因が少しずつ積み重なり、管理者が気づいたときにはもう遅いという状況に追い込まれてしまうケースがほとんどです。

管理者さんの中には、自分なりに勉強して、仕組みを整えようとしても、スタッフの声に耳を傾けようと努力しても、ダメだったという方は少なくありません。

なぜか人が定着しないという悩みを、一人で頭を抱えているのではないでしょうか?

採用や定着の課題は、管理者個人の努力不足ではなく、
立ち止まって整理する機会がないまま、現場が回り続けていることが原因であるケースがほとんどです。

そこで株式会社UPDATEでは、
訪問看護の現場と経営の両方を理解した立場から、
管理者さん一人ひとりの状況をお伺いしながら整理できる相談会
『訪問看護管理職のための保健室』(完全無料・1回60分)をご用意しています。

この相談では、

  • 今の体制で、どこが離職リスクになりやすいのか?
  • このまま進んだ場合、将来的にどこで歪みが出やすいのか?
  • 管理者として、一人で抱え込みすぎている部分はどこか?


など、日々モヤモヤしているものの、言語化しづらい課題を一緒に整理していきます。

「まずは現状を言葉にする」ための場として、どうぞ気軽にご活用ください。

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