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「優しいだけの看護管理」は危険?組織崩壊の原因と3つのマネジメント改善策を解説!

優しいだけの看護管理アイキャッチ

「風通しが良く、みんな仲が良く、優しい職場」。
これは、多くの看護管理職が理想として思い描く現場の光景です。

しかし、あなたが良かれと思って実践している“優しさ”が、実は組織を内側から静かに崩す原因になることがあります。
本記事では、現場で実際に起こりやすい「優しいだけのマネジメント」が引き起こす問題について解説します。また、より強い組織をつくるための3つのマネジメント改善策について徹底解説します。

マネジメント力を高め、頼られる看護リーダーになりたい方は、ぜひ最後までお読みください。

著者名

執筆者

株式会社UPDATE 小瀨 文彰

株式会社UPDATE 代表取締役(看護師・保健師・MBA) ケアプロ訪問看護ステーション東京にて新卒訪問看護師としてキャリアスタート。その後、訪問看護の現場・マネジメント経験の他、薬局や訪問看護運営するスタートアップ企業で40拠点・年商65億規模の経営を行い上場企業へのグループインを実現。現在は医療職マネジメント人財を育成するためマネジメントスクールを運営中。

優しいだけの看護管理が危険な理由

優しいだけの看護管理に疑問を抱く看護管理者

お互いを尊重し、助け合える優しい職場は理想です。表面上の優しさが悪いわけではありません。

しかし、「優しい=何も言わない」「優しい=指摘しない」という状態が続くと、組織の規律や公平さが徐々に崩れていきます。必要な指摘や改善が行われない“甘さ”が組織に蔓延する恐れがあります。


マネジメントには必ず主作用(効果)と副作用があります。「優しさ」という一見ポジティブな要素も、方向を間違えれば、気づかないうちに組織全体のパフォーマンスを落とす原因となるのです。

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優しいだけの看護管理が引き起こす3つのリスク

優しさ一辺倒でうまくいかない看護管理者

優しさそのものよりも、「優しさ一辺倒」になることが危険です。
特に看護管理職が“伝えるべきことを言えない”状態が続くと、組織には歪みが蓄積していきます
ここでは、多くの現場で実際に起きている3つの重大リスクを解説します。

リスク1:頑張っている人が損をする「不公平」な環境がつくられる

管理職が陥りやすいのが、「みんなに平等に接しなければならない」という思い込みです。
しかし仕事への姿勢は人それぞれで、成果を出す人もいれば、最低限の仕事しかしない人もいます。

もし、その両者を同じように扱ってしまったら?

  • 「真面目に取り組んでいる自分と、あの人が同じ評価?」
  • 「頑張っても報われないなら、もういいや…」

と感じる人が増えていきます。

結果として、離れていくのは「組織に貢献している人」「成長意欲が高い人」からです。
これは組織にとって、最大の損失です。

リスク2:成長機会を奪い、組織全体が停滞する

「嫌われたくない」

「厳しいことを言って関係性を壊したくない」
こうした心理から、指導やフィードバックを避けてしまう管理職は少なくありません。

しかし、指摘されないということは、本人にとって以下を意味します。

  • ミスが改善されない
  • 成長するきっかけがない
  • スキルが上がらない

つまり、“優しいだけ”はその人の成長を奪う行為でもあるのです。

そして、健全な緊張感を失った組織は規律が緩み、全体の生産性が落ちていきます。

そして、「なんとなくうまくいかない組織」になっていきます。

リスク3:やる気のある人が辞めていき、組織が崩壊する

努力しても評価されず、成長の機会がない環境の場合、真っ先に離職するのは、向上心のある人です。

そして、残るのは以下のような層です。

  • 楽をしたい人
  • 現状維持を望む人
  • 組織の理念に興味がない人

こうしたメンバー中心の組織で、理念達成やサービス向上を実現することは極めて困難です。
優しいだけのマネジメントは、静かに、しかし確実に組織を蝕んでいくでしょう。

「看護管理についてもっと深く学びたい」という管理者の方向けに、UPDATEでは『組織マネジメント基礎講座』を開催しています。無料の体験クラス動画無料個別相談(1回60分)をご用意しています。ぜひ、以下のリンクより詳細をご覧ください。

看護管理者が組織を強くする3つのポイント

優しさを捨てずにうまくいっている看護管理者

多くの管理者が、「厳しくすればパワハラに見える」「優しくすれば組織が緩む」というジレンマに悩んでいます。
重要なのは、優しさを“捨てる”ことではなく、優しさの向けどころを正しくすることです。
ここからは、強くしなやかな組織をつくるための具体的な3つのポイントを紹介します。

ポイント1:「みんな」ではなく「仲間」を定義する

組織は“船”に例えられますが、管理職が守るべきは全員ではありません。
大切にすべきは、同じ方向を向いて船を漕いでくれる仲間です。

仲間とは…

  • 組織の理念に共感し
  • 行動基準を守り
  • 目標に向かって貢献しようとする人

このような人たちが最大限力を発揮できる環境を整えることが、管理者に求められる「本当の優しさ」です。

ポイント2: 理念や価値観を「公平な基準」にする

公平とは「全員に同じ対応をすること」ではありません。
理念を軸に判断することが、真の公平です。

  • 基準に沿って行動している仲間には
    正当に評価し、感謝を伝え、成長をサポートする(=優しさ)
  • 基準から外れる行動には
    なぜ問題なのか、理念とどうズレるかを伝える(=厳しさ)

これは好き嫌いではなく、船を目的地に導くために必要な舵取りです。

ポイント3: 最初に「軸」を徹底的に共有する

新しいメンバーが入ったタイミングは、最も“価値観の刷り込み”がしやすい段階です。
業務マニュアルだけでなく、以下のような組織の軸を丁寧に伝えることが大切です。

  • 何を大切にしている組織なのか
  • どんな未来を目指しているのか
  • なぜこの行動基準があるのか
  • あなたには何を期待しているのか

この初期教育が徹底されていると、後のフィードバックに一貫性が出て、組織全体の軸がぶれません。

看護管理者にとっての優しさはメリハリから生まれる

メリハリを持って活躍する看護管理者

“優しいだけ”のマネジメントは、一見良さそうに見えても、結果的には努力する人を追い出し、組織の成長を止めてしまう危険な状態です。


理想の組織をつくるためには、理念を軸とした「優しさ」と「厳しさ」のメリハリが欠かせません。
それは時に勇気のいる選択かもしれませんが、仲間を守り、組織を成長させるための“リーダーとしての優しさ”と言えるでしょう。

そして、こうした「軸を持ったマネジメント」を実践するには、感覚だけではなく体系立てて学ぶ機会が必要です。
もし今、あなたがチームづくりや人材育成に悩みを抱えているなら、実践的に学べる環境を整えてみることをおすすめします。

株式会社UPDATEでは、看護師のための組織マネジメント講座を行なっています。

「チームとしての結束力を高めたい」

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と願う管理者の方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

現場のお悩みや講座への疑問について質問できる無料個別相談(1回60分)も随時受け付けております。

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