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訪問看護で「採用してはいけない人」とは?失敗しないために管理者が見極めるべき特徴7選

訪問看護で採用してはいけない人の特徴アイキャッチ

訪問看護ステーションの運営において、「人材」は最も重要な財産です。素晴らしいスタッフとの出会いは、事業所を大きく成長させる原動力となるでしょう。

一方で、採用のミスマッチは、既存スタッフの疲弊やチームワークの乱れにつながることもあります。

「面接では良い人だと思ったのに…」
「経験豊富だからと期待したけど、うちのやり方と合わなかった…」

採用担当者として、一度はこのような悩みに直面したことがあるのではないでしょうか?

そこで本記事では、訪問看護の現場で見えてきた、「採用してはいけない人」の7つの特徴を具体的に解説します。

ステーションの大切な未来を守り、本当に価値観の合う仲間を見つけるために、ぜひ最後までお付き合いください。

著者名

執筆者

株式会社UPDATE 小瀨 文彰

株式会社UPDATE 代表取締役(看護師・保健師・MBA) ケアプロ訪問看護ステーション東京にて新卒訪問看護師としてキャリアスタート。その後、訪問看護の現場・マネジメント経験の他、薬局や訪問看護運営するスタートアップ企業で40拠点・年商65億規模の経営を行い上場企業へのグループインを実現。現在は医療職マネジメント人財を育成するためマネジメントスクールを運営中。

訪問看護の採用で見極めるべき特徴7選

採用してはいけない人材について考える訪問看護管理者

訪問看護ステーションの採用担当者として、失敗しないために知っておきたいNG人材例の特徴を7つにまとめました。

以下に当てはまる人を採用していないか、あなたも今すぐチェックしてみてくださいね。

採用NG人材の特徴1:根拠のない「自信満々な人」

面接の場で「何でもできます」「すぐに即戦力になります」と自信たっぷりに話す方は、一見すると非常に頼もしく映ります。しかし、その自信がどこから来るのかを慎重に見極める必要があります。

特に、病院での臨床経験が豊富な方に多くみられる特徴です。病院と在宅では環境が全く異なるため、病院でのスキルがそのまま在宅で通用するとは限りません。

この環境の違いを理解せず、過去の経験だけを根拠に過剰な自信を持っている場合、入社後に大きなギャップを感じてしまうことがあります。

問題なのは、新しい環境での学びを素直に受け入れられなかったり、周囲からのフィードバックを聞き入れられなかったりするケースです。

結果として、本人が孤立するだけでなく、チーム全体の和を乱す原因にもなりかねません。

【見極めのポイント】
成功体験だけでなく、「これまでの仕事で経験した失敗や困難と、そこから何を学びましたか?」といった質問を投げかけてみましょう。

自分の弱さや失敗を客観的に分析し、次への糧として語れる人は、環境の変化にも柔軟に対応できる可能性が高いです。

採用NG人材の特徴2:社会人としての「マナーが欠けている人」

訪問看護は、利用者様のご自宅という非常にプライベートな空間にお邪魔する仕事です。そのため、医療従事者である以前に、一人の社会人としての基本的なマナーが強く求められます。

挨拶や言葉遣いはもちろん、清潔感のある身だしなみ、時間を守るなどは社会人として当たり前のことです。利用者様やご家族に不快感や不信感を与え、クレームに直結してしまいます。

また、多くの他職種と連携する上でも、円滑なコミュニケーションの土台となるマナーは不可欠です。

面接というフォーマルな場では誰でも取り繕うことができます。しかし、ふとした瞬間にその人の本質は表れるものです。

【見極めのポイント】
可能であれば、面接だけでなく、職場見学や同行訪問の機会を設けることを強くお勧めします。

利用者様宅での靴の揃え方、ご家族への挨拶の仕方、他スタッフとの会話の様子など、実際の現場での立ち居振る舞いを見ることで、その人の持つマナー意識をより正確に判断することができます。

「人材採用の事例やポイントをもっと深く学びたい」という管理者の方向けに、UPDATEでは『組織マネジメント基礎講座』を開催しています。無料の体験クラス動画無料個別相談(1回60分)をご用意しています。ぜひ、以下のリンクより詳細をご覧ください。

採用NG人材の特徴3:過去を糧にできない「前職を批判する人」

転職理由を尋ねた際に、前職の環境や人間関係に対する不満や批判ばかりを口にする人は注意が必要です。

もちろん、退職に至った背景には様々な事情があるでしょう。

しかし、その経験を客観的に振り返ることができず、すべてを他人のせいにしてしまう「他責思考」が強い可能性があります。

このようなタイプの人は、何か問題が起きたときに「環境が悪い」「教えてもらっていない」と、また同じように他者や環境のせいにする傾向があります。

これでは本人の成長が見込めないだけでなく、周囲のスタッフのモチベーションを著しく低下させてしまいかねません。

【見極めのポイント】
退職理由について、「ご自身の課題や、改善できた点はありましたか?」と問いかけてみましょう。

環境への不満があったとしても、自分自身の課題として何を認識しているかを語れる人は、建設的な思考ができる人材と言えます。

採用NG人材の特徴4:自己管理能力が低い?「部屋が汚い人」

最近ではオンラインでの面接も増えてきました。その際に注意したいのが、カメラに映る背景です。

例えば、背景に脱ぎっぱなしの服が山積みになっていたり、飲み終えたペットボトルが散乱していたりするのは問題です。

これは、面接という公的な場において「相手からどう見られるか」という意識が欠けていることの表れです。

プライベートな空間だからといって配慮ができない人は、利用者様のご自宅に上がらせていただく場合においても、配慮不足が露わになる可能性があります。

「部屋の乱れは心の乱れ」とよく言いますが、自己管理能力や段取りの悪さにつながっているケースも少なくありません。

【見極めのポイント】
オンライン面接だからこそ、TPOをわきまえた服装や環境を準備できているかを確認しましょう。これは、仕事に対する真摯な姿勢を測る一つの指標になります。

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採用NG人材の特徴5:看護を”作業”と捉える「思考停止な人」

「これまでどんな看護をされてきましたか?」という質問に対して、行った業務内容の羅列だけで終わってしまう方がいます。

「点滴や採血、排泄ケアなどを行ってきました」のような回答がその例として挙げられます。

もちろん、それらも重要なスキルといえるでしょう。

しかし、訪問看護の現場で本当に大切なのは、一つひとつのケアの背景にある利用者様の状態をアセスメントすることです。

そして、「なぜこのケアが必要なのか」「どうすればもっとその人らしい生活を送れるか」を考え、実践する力です。

看護を単なる「作業(タスク)」としてしか捉えられない人は、マニュアル通りのことしかできず、個別性のあるケアを提供することができません。それでは、利用者様の本当のニーズに応えることは難しいでしょう。

【見極めのポイント】
「そのケアを行う上で、特に工夫していたことは何ですか?」「印象に残っている利用者様とのエピソードはありますか?」といった質問で、その人の看護観や思考の深さを探ってみましょう。

自分の言葉で看護のやりがいや難しさを語れる人は、自律的に考え行動できる人材である可能性が高いです。

採用NG人材の特徴6:軸がない「キャリアの一貫性がない人」

職務経歴書を見たときに、短期間での転職を繰り返している、あるいは全く異なる分野への転職を繰り返しているなど、キャリアに一貫性が見られない場合があります。

もちろん、様々な経験を積みたいというポジティブな理由があるかもしれません。しかし、その一つひとつの転職に「なぜそれを選んだのか」という明確な軸やストーリーがない場合、単に環境への不満から安易に職場を変えてきただけ、という可能性があります。

このような方は、入社しても少しでも理想と違うことがあると、「ここも違った」とすぐに辞めてしまうかもしれません。

「何でもやりたいです」という意欲的な言葉も、裏を返せば「本当にやりたいことが定まっていない」ということでもあります。

【見極めのポイント】
これまでのキャリアを振り返ってもらい、「なぜ訪問看護に興味を持ったのですか?」「数あるステーションの中で、なぜうちを選んだのですか?」という点を具体的に語ってもらいましょう。

過去の経験と未来のビジョンが一本の線で繋がっているかどうかが、定着と活躍の鍵を握ります。

採用NG人材の特徴7:理屈ではない「違和感を覚える人」

最後に、最も抽象的ですが、非常に重要なポイントです。それは、面接官であるあなたが「なんとなく違和感を覚える」かどうかです。

経歴もスキルも申し分なく、面接での受け答えも論理的。明確な不採用理由が見当たらない。それでも、なぜか心がスッキリしない、引っかかる感じがする。そんな経験はないでしょうか。

その直感的な違和感は、言葉遣いの些細なニュアンス・視線の動き・話の間の取り方など、言語化しにくい非言語的な部分から来ているのかもしれません。

そして、「なんとなくの違和感」は、後々「やっぱりそうだったか」という結果につながることが多いのです。

【見極めのポイント】
採用は、論理だけで判断できるものではありません。面接官自身の感覚を信じる勇気も必要です。

もし違和感を覚えたら、他のスタッフにも面談してもらうなど、多角的な視点を取り入れて判断しましょう。その感情の正体を探ることで、自社の価値観や求める人物像がより明確になることもあります。

訪問看護の採用成功のために!面接を振り返ろう

面接を振り返る訪問看護管理者

今回は、訪問看護で「採用してはいけない人」の7つの特徴について解説しました。

  1. 自信満々な方
  2. マナーがない方
  3. 前職を批判する方
  4. 部屋が汚い方
  5. 作業的な看護しかできない方
  6. キャリアの一貫性がない方
  7. なんとなく違和感が残る方

人材不足が叫ばれる中、つい焦って採用を決めてしまいたくなる気持ちもよく分かります。しかし、安易な採用は、結果的に組織全体を疲弊させ、より大きなコストを生むことになりかねません。

大切なのは、面接が終わった後、採用担当者や経営陣で振り返るプロセスを持つことです。「なぜ採用するのか(しないのか)」「どこに期待し、どこに懸念があるのか」をしっかりと話し合いましょう。

こうした積み重ねが採用の精度を高め、あなたのステーション文化を形づくり、未来をより強固なものにしていきます。

そしてもし今、あなたがチームづくりや人材育成に悩んでいるのならば、外部の知見を取り入れながら実践的に学べる環境を整えてみることも一つの方法です。

株式会社UPDATEでは、看護師のための組織マネジメント講座を行なっています。

「人材採用力を高めたい」

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