訪問看護を見学するポイント|準備と当日確認

訪問看護に興味はあるけれど、実際の働き方がイメージできずに不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのが「訪問看護ステーションの見学」です。見学を通じて、業務の流れや現場の雰囲気を肌で感じることができ、自分に合った職場かを見極める大きなヒントになります。
本記事では、見学前の準備から当日の流れ、チェックすべき10のポイント、そして見学後に行うべきアクションプランまでを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
訪問看護とは

訪問看護とは、看護師がご利用者様のご自宅を訪問し、主治医の指示のもとで必要な療養上の援助や医療的ケアを提供する在宅サービスです。対象は、病気や障害で通院が困難な方や、終末期を自宅で過ごしたい方など多岐にわたります。
住み慣れた環境でその人らしい生活を支えるため、心身の状態を観察しながら、必要に応じて服薬管理や褥瘡処置、日常生活の支援などを行います。ご家族との協力体制も重要であり、多職種と連携しながら包括的なケアを提供することが訪問看護の大きな役割です。
訪問看護ステーションの役割と特徴
訪問看護ステーションは、看護師をはじめとする専門職が在籍し、ご利用者様の自宅へ訪問してケアを提供する拠点となる事業所です。医師の指示書に基づき、状態観察や医療的処置、生活援助などを提供しながら、地域で安心して暮らせるよう支援しています。
24時間対応の体制を整えているステーションも多く、急変時の訪問や電話相談なども行われます。また、利用者様の背景や希望に応じてリハビリ専門職と連携し、機能維持や生活の質向上もサポートするのが特徴です。
訪問看護を見学するメリット
訪問看護ステーションの見学は、実際の業務や職場環境を肌で感じ、自分に合った仕事や職場かを見極める貴重な機会です。ホームページや求人情報だけでは分からない、スタッフの雰囲気や訪問の流れ、記録方法、使用しているICTツールなどを直接確認できます。
また、応募前に見学することで、働くイメージが明確になり、入社後のミスマッチを防ぐ効果もあります。転職や就業を検討している方は、積極的に見学の機会を活用することをおすすめします。
訪問看護見学の事前準備
訪問看護ステーションの見学を有意義な機会とするには、事前の準備が欠かせません。見学先の選定から質問内容の整理、服装やマナー、個人情報への配慮まで、事前に意識すべきポイントを押さえておくことで、転職後のミスマッチを防ぐ材料となります。ここでは、見学前に整えておくべき4つの視点を紹介します。
見学先選定と予約の流れ
まずは見学希望のステーションを複数候補として挙げ、自分が関心のある分野や対象利用者層とマッチするかを調べておきましょう。公式サイトや事業所案内から理念や活動内容を確認し、電話やメールで見学予約を行います。
予約時には、希望日程・同行訪問の可否・持ち物などを丁寧に確認しておくとスムーズです。日時の調整後は、事前にルートを確認し、当日は時間厳守で行動できるよう余裕を持って移動計画を立てましょう。
服装持ち物と身だしなみの考え方
見学時の服装は、事業所からの指示がある場合を除き、スーツまたは清潔感のあるオフィスカジュアルが基本です。同行訪問がある場合は、動きやすさと落ち着いた印象を両立させる服装を選びましょう。髪型は長い場合まとめ、爪は短く整えます。
脱ぎ履きしやすい靴を選び、汚れや傷みも避けましょう。持ち物は、筆記用具・ハンカチ・身分証のほか、必要があれば運転免許証や看護師免許の写しなどを事前に準備しておきましょう。
見学前に整理しておく質問リスト
見学では積極的な質問が歓迎されます。自分がその職場で働くイメージを持てるよう、聞きたい項目をメモにまとめておくと安心です。たとえば、「1日の訪問件数」「訪問の移動手段」「対象となる利用者様の年齢層や疾患」「記録や情報共有の方法」「未経験者へのサポート体制」などは、現場の実情を知るうえで参考になります。
自分のライフスタイルと両立できるか、オンコールや勤務時間に関する質問も事前に確認しておくと良いでしょう。
利用者様情報の取り扱いとプライバシー配慮
同行訪問が可能な場合、利用者様の生活空間に立ち入ることになります。そのため、あらゆる場面で配慮とマナーが求められます。見学時に提供される情報はすべて個人情報に該当するため、記録や口外は厳禁です。
利用者様に対しては常に笑顔で丁寧に接し、話しかける場合もスタッフの指示に従いましょう。ケア中は邪魔にならない位置に立ち、私物や家具には触れないよう注意します。信頼関係を尊重し、見学者としての立場を忘れない姿勢が大切です。
訪問看護見学当日の流れ

訪問看護ステーションの見学当日は、事前に準備した情報をもとに現場のリアルな雰囲気を体感できる貴重な機会です。当日の流れをあらかじめ理解しておくことで、見学をより有意義なものにできます。以下では、見学当日の基本的な4つのステップをご紹介します。
スタッフとの顔合わせ
見学の当日は、まず案内を受け、担当者や現場スタッフとの顔合わせが行われます。簡単な自己紹介を通じて、自身の職歴や見学の目的などを伝えると、その後の説明がよりスムーズになります。
緊張しがちな場面ではありますが、明るい表情と丁寧な対応を心がけることで、好印象にもつながります。訪問看護の現場では対人対応力が重視されるため、第一印象も大切な観察ポイントです。
ステーションの説明
顔合わせの後は、訪問看護ステーションの概要について説明を受けます。ステーションの運営方針や訪問範囲、利用者様の主な層、対応しているサービス内容などが中心です。
オンコール体制の有無や勤務時間、記録方法、スタッフ構成など、日々の業務に直結する内容についても丁寧に解説されることが多いため、事前に聞きたいことを整理しておくと理解が深まります。説明中はメモを取りながら、気になる点を後で質問できるようにしておきましょう。
ステーションの見学
ステーションの内部見学では、実際の勤務環境や設備を目で見て確認します。スタッフの作業スペースや休憩スペース、物品の整理状況など、清潔感や動線の工夫もチェックすべきポイントです。
作業スペースがどのように整備されているかを観察することで、働きやすさや安全管理の意識も感じ取れます。また、スタッフ同士の声かけや雰囲気からチームの連携状況を読み取るのも見学の大切な視点です。
訪問看護に同行
可能であれば、訪問看護師に同行して実際の訪問の様子を体験させてもらえることもあります。同行の際は、利用者様のプライバシーへの十分な配慮が必要です。許可された範囲で、ケアの流れやスタッフの対応、利用者様との関わり方を静かに観察します。
同行後は、フィードバックの時間が設けられることもあり、実際に見て感じた疑問や印象を率直に質問することで、理解がより深まります。
訪問看護見学でチェックすべき10のポイント
訪問看護の見学は、現場のリアルな働き方を体感できる貴重な機会です。ただ見て終わるのではなく、具体的なチェック項目を意識することで、転職後のミスマッチを防ぎやすくなります。以下の10の視点を軸に、見学内容を整理しておきましょう。
①一日の訪問件数と時間配分
ステーションごとに訪問件数や滞在時間には差があります。一般的には1日4〜6件が目安とされますが、地域や訪問エリア、利用者様の状態によっても異なります。件数が多すぎると体力面での負担が増える可能性もあるため、自分にとって無理のない件数かどうかを見極めることが大切です。加えて、移動時間やケア後の記録にかかる時間も含めた1日の流れを確認しておきましょう。
②利用者様の背景と支援内容
見学時には、どのような年齢層や疾患の利用者様を対象にしているかを確認しましょう。小児や精神科に特化したステーションもあれば、幅広い層に対応するところもあります。自分が関わりたい領域や得意分野と一致しているか、あるいは新たに挑戦したい領域が含まれているかを見極めることが、長く働ける職場選びにつながります。
③安全管理と医療的ケアの実施状況
在宅での医療的ケアは病院よりも環境が制限されるため、安全管理の意識や手順の確認は重要です。清潔保持や緊急対応マニュアルの整備状況、医療用物品の管理体制などを実際に見ることで、自分の知識やスキルと照らし合わせて安心して働ける環境かを判断できます。
④記録方法とICTツール利用状況
記録は紙媒体か電子機器(スマートフォンやタブレット)で行われているかを確認します。近年はICTを活用した記録・共有ツールの導入が進んでいますが、使い慣れない場合は事前に教育があるか、支援体制が整っているかをチェックすると安心です。記録の内容やタイミング、情報共有のフローなども見ておきましょう。
⑤スタッフの雰囲気とチーム連携
事業所内での挨拶の雰囲気やスタッフ同士の会話から、連携の取りやすさや人間関係の良さが見えてきます。訪問看護は個人プレーに見えがちですが、実際には多職種でのチーム連携が欠かせません。誰かが困っているときに声をかけ合える環境か、自分が安心して相談できる職場かを観察しましょう。
⑥教育体制と学習支援プログラム
未経験やブランクがある場合には、教育体制の充実度が転職成功の鍵になります。入職時の同行訪問の回数、定期的な面談の有無、マニュアルや研修制度の整備状況を確認し、自分が安心してスキルアップできる環境かを見極めましょう。訪問看護に必要な考え方や判断力を学べる仕組みがあるかもチェックポイントです。
⑦休憩取得と働きやすさ
訪問の合間にどのように休憩を取っているかは、実際に働いたときの生活リズムに大きく関わります。車内や公園など外で休憩を取るケースもあるため、見学時には「どこで」「何分」休憩しているかを質問してみましょう。しっかり休める時間と場所が確保されているかは、働きやすさに直結する要素です。
⑧事業所規模とキャリアパス
事業所の規模は、研修・教育の体制やキャリアアップの選択肢にも関係します。小規模ではアットホームな環境で幅広い経験を積める反面、オンコールの頻度が多くなることもあります。一方、大規模なステーションは役割分担が明確で、リーダー職や管理職へのキャリアパスが開かれているケースもあります。
⑨ステーションの理念と地域連携方針
理念や運営方針は、その事業所の看護に対する価値観を反映しています。どのような想いで訪問看護を提供しているのか、地域との関わりをどう考えているのかを見学時に聞いてみましょう。理念に共感できるかどうかは、長期的に働くうえで重要な要素です。
⑩見学後のフォローアップ体制
見学後に不明点を再確認できる機会が設けられているかも、安心して応募に進むための判断材料です。見学中に聞きそびれたことや、検討中に浮かんだ疑問が出てくることはよくあります。質問の窓口やアドバイザーのサポートがあるかどうかも確認しておきましょう。
見学後のアクションプラン

訪問看護ステーションの見学が終了したら、その経験を転職活動や自己分析に活かすことが重要です。ここでは、見学後に行うべき具体的な3つのアクションをご紹介します。
振り返りシート作成と学びの定着
見学内容を忘れないうちに、自分なりの振り返りシートを作成しましょう。見学中に感じた印象や気づき、働きたいと感じた理由、不安に思った点などを整理することで、後日の比較検討にも役立ちます。特に「現場の雰囲気」「訪問件数」「スタッフの対応」などを記録しておくことで、自分に合った職場選びの精度が高まります。
担当アドバイザーへのフィードバックと相談
転職支援サービスを利用している場合は、担当アドバイザーに見学後の感想や気になった点を率直に伝えることが大切です。自身の希望条件との相違や、新たに浮かんだ質問について相談することで、次の選考や職場選びへのアドバイスを得られます。ステーション側に伝えたい内容がある場合も、アドバイザーを通じて調整できるケースがあります。
面接準備で伝える見学の学習成果
面接では「見学を通じて何を感じ、どう行動したか」が問われます。見学先の理念に共感した点、実際の業務から学んだ姿勢などを具体的に伝えることで、志望動機に説得力が生まれます。また、自分がどのような姿勢で働いていきたいかを明確に言語化できると、選考担当者に前向きな印象を与えることができます。
まとめ
訪問看護ステーションの見学は、仕事内容や職場環境を事前に確認し、ミスマッチを防ぐうえで非常に有効な手段です。本記事では、見学前の準備、当日の流れ、現場で確認すべき10のポイント、そして見学後に行うべき振り返りや面接準備まで、転職活動を成功させるためのステップを体系的にご紹介しました。訪問看護に興味はあるけれど不安があるという方も、実際に足を運ぶことで多くの学びが得られるはずです。
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