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訪問看護師と診療同行看護師の違いとは?役割・仕事内容・やりがいを徹底解説!

訪問看護師と診療同行看護師との違いアイキャッチ

病棟勤務を続けるなかで、

「訪問看護に興味はあるけれど、自分にできるかな?」

「診療同行看護師との違いがよく分からない…」

「転職してから後悔しないか不安…」

などと感じていませんか?


在宅分野が未経験の場合、働き方を具体的にイメージできない場合も多いでしょう。特に、訪問看護師と診療同行看護師の求人を見比べても、違いがわからないと感じる方も少なくありません。


実際には、訪問看護師と診療同行看護師では、役割や働き方、適性が異なります。これらを知らずに職場を選ぶと、理想の働き方とのズレを感じてしまうかもしれません。


そこでこの記事では、それぞれの職種について、以下の項目を比較しながら具体的に解説します。

  • 訪問看護師と診療同行看護師の役割と目的
  • 1日の流れ必要なスキル
  • メリットvsデメリット
  • やりがいvs悩み
  • 待遇

もしあなたが、「在宅看護に関心があるけど、自分にはどっちが向いている?」と思うなら、この記事を読めば明らかになるでしょう。ぜひ最後までお読みください。

著者名

執筆者

株式会社UPDATE 小瀨 文彰

株式会社UPDATE 代表取締役(看護師・保健師・MBA) ケアプロ訪問看護ステーション東京にて新卒訪問看護師としてキャリアスタート。その後、訪問看護の現場・マネジメント経験の他、薬局や訪問看護運営するスタートアップ企業で40拠点・年商65億規模の経営を行い上場企業へのグループインを実現。現在は医療職マネジメント人財を育成するためマネジメントスクールを運営中。

訪問看護師と診療同行看護師の目的・役割の違い

どちらも在宅医療を支える仕事ですが、関わり方や求められる判断の範囲には、明確な違いがあります。

本章では、それぞれの役割・目的を整理していきましょう。

訪問看護師の目的・役割

訪問看護の目的は、利用者が住み慣れた自宅で安心して生活を続けられるよう、健康状態と生活全体を継続的に支えることです。

在宅では、病状の安定を図りながら、その人らしい暮らしを守ることが重要です。

一人ひとりの生活の質(QOL)の維持・向上をめざしてケアを組み立てます。

訪問看護師は、利用者の生活環境に入り、その人らしい暮らしを支えるためのケアを提供する役割を担います。

主な仕事内容として、以下が挙げられます。

  • 健康観察
  • 褥瘡ケア
  • 点滴管理
  • 服薬管理
  • 排泄支援

さらに、医師・ケアマネジャー・家族など多職種との連携の中心となり、調整を行います。

たとえば体調変化を早期に察知して主治医へ報告し、適切な対応につなげたり、家庭環境に合わせて生活動線を整える提案を行ったりする場面があります。

このように利用者の暮らしに長期的に関わりながら支援を続けることが、訪問看護師の大きな役割です。

診療同行看護師の目的・役割

医師の訪問診療に看護師が同行する目的は、医師が適切かつ、スムーズな診察・治療ができる環境を整えることです。

主な業務内容は以下のとおりです。

  • 診察前のバイタル測定
  • 物品準備
  • 処置時の介助
  • カルテ入力
  • 必要物品の管理
  • 次回訪問の調整

利用者の生活環境や変化に気づいた場合は、医師へタイムリーに共有します。これにより、診療判断を支える“橋渡し役”として機能します。

また、診療後の事務作業を担うことも診療同行の重要な役割です。診療全体の流れを整え、利用者が継続して在宅医療を受けやすくなるようサポートします。

訪問看護師と診療同行看護師の1日の流れ

在宅医療の仕事を選ぶ際には、1日の動きが自分に合うかどうかが重要な判断材料となります。

本章では両者の1日の流れを比較し、働き方のリズムの違いをみていきましょう。

訪問看護師の1日の流れ

訪問看護師の業務は、複数件の訪問を時間ごとに組み立てながら進める形が基本です。スケジュールが明確に分かれており、1日の動きをつかみやすい働き方といえます。

以下に、一般的な流れをまとめました。

【午前】

  • 朝のカンファレンスで利用者情報の共有
  • 必要物品の準備(処置用品や記録端末など)
  • 2〜3件の訪問
  • 簡易記録や家族への説明

【午後】

  • 2〜3件の訪問
  • 必要時は主治医やケアマネジャーへ情報共有
  • ステーションへ戻り、記録を整理
  • 計画書作成
  • 多職種への報告
  • 翌日の準備

訪問先では、限られた時間の中でケア・観察・記録を進め、次の訪問へ移動していく流れになります。訪問件数は事業所や地域によって変わりますが、1日4〜6件が一般的な範囲です。

診療同行看護師の1日の流れ

診療同行看護師の1日は、医師の訪問診療スケジュールに沿って動く形で進みます。一人で訪問するのではなく、医師とともに移動しながら診療を支えます。

一般的な1日の動きは、以下のとおりです。

【午前】

  • 出勤後、当日の訪問ルートと患者情報を確認
  • 診療車へ必要物品を積み込み、医師とともに出発
  • 2〜4件の訪問診療
  • 診察後の簡易記録やカルテ入力の補助

【午後】

  • 移動しながら追加の訪問診療を実施(2〜4件が一般的)
  • 帰院後、カルテ代行入力・物品補充・翌日の準備
  • 必要時は関係機関との連絡調整

医師とともに動くため、診療の進行状況に合わせて業務を切り替えながら進める点が特徴です。1件あたりの滞在時間は短く、複数の処置や記録をリズムよく進めていきます。

訪問看護師と診療同行看護師に必要なスキルは?

訪問看護と診療同行では、求められる力の方向性が少し異なります。

本章では、それぞれの現場で必要とされるスキルを分かりやすく整理し、未経験から準備しやすいポイントも紹介します。

訪問看護師に必要なスキル

訪問看護では、利用者の生活に深く入り込むからこそ、病院とは異なるスキルが求められます。限られた環境で最適なケアを組み立てる必要があるため、技術だけでなく「状況を総合的に捉える力」が重要になります。

訪問看護師に特に求められるのは、次のスキルです。

  • 臨床判断力:病状・生活背景・家族の状況を含めてアセスメントし、必要なケアを選ぶ力
  • コミュニケーション力:利用者や家族の価値観を尊重しながら信頼関係を築く姿勢
  • 在宅での処置スキル:褥瘡ケア・点滴管理・排泄支援など、幅広い在宅看護の知識

訪問看護は、利用者一人ひとりに合わせた判断が求められます。ただし、最初から完璧な必要はありません。経験を重ねるほどスキルが伸びていくため、学び続ける姿勢が重要です。

診療同行看護師に必要なスキル

診療同行看護師の役割は、医師の診療を滞りなく進めることです。医師とペアで動くため、診療の流れを乱さない先回して考える力が重視されます。

必要とされる主なスキルとして、以下が挙げられます。

  • サポート力:医師の意図を汲み、物品準備や処置介助をスムーズに行う姿勢
  • 事務処理能力:カルテ入力や診療内容の整理など、正確さが求められる業務への対応
  • 観察力:診察中の変化に気づき、簡潔に医師へ伝える力

診療同行は、在宅医療の判断プロセスを間近で学べる環境です。在宅医療の現場での知見を得ながら、どの現場でも活かせるサポート力や観察力を磨けるしょう。

未経験者が準備しておくと安心なこと

在宅の現場で働き始める上で最も意識したいのは、どんな環境で働くかです。職場によって未経験者を歓迎しているか否かや、教育の手厚さも異なります。

そのため、次の点を入職前に確認しておきましょう。

  • 未経験者の採用実績があるか
  • 同行期間はどれくらいか
  • 研修やフォロー体制が整っているか
  • 相談しやすい文化があるか

もちろん、採血や急変対応などの基本スキルを振り返っておくと心強いといえます。ですがそれ以上に、育てる前提で受け入れてくれる職場かどうか が、入職後の成長スピードと安心感を大きく左右します。

とはいえ、初めて在宅看護にチャレンジする上で、

「自分ひとりでは、選べるか心配」

「どこが本当に安心して働ける現場なの?」

などの不安を抱く方は少なくないでしょう。

そこでUPDATEでは、訪問看護師として在宅医療の現場で12年以上働いてきた看護師が、あなたの不安に寄り添い、疑問を解消するお手伝いをしています。

現場を理解する看護師が、あなたの新たなチャレンジを応援します。完全無料ですので、以下のリンクより、お気軽にご相談ください。

訪問看護師・診療同行看護師として働くメリット・デメリット

訪問看護と診療同行は、どちらも在宅医療を支える働き方ですが、得られるメリットや気をつけたいポイントには違いがあります。

ここでは、働く際に感じやすいメリットとデメリットを整理します。

訪問看護師と診療同行看護師の比較

訪問看護師

メリット
  • 利用者と深い関係を築ける
  • 生活背景を踏まえたケアができる
  • 独立・起業のチャンスがある
  • 専門性を極める道など、キャリアの幅が広い
デメリット
  • 自身の判断力が求められ、責任が重い
  • 急変対応への不安がつきやすい
  • 移動負担がある(車の運転や自転車での移動)

診療同行看護師

メリット
  • 医師の近くで学べる
  • 在宅医療の知識・判断プロセスを理解しやすい
  • 一人で訪問する訪問看護に比べ、安心感がある
デメリット
  • 業務が診療補助に限定される
  • ケアの幅を広げたい人には物足りない場合がある
  • 医師のペースに合わせて動く忙しさがある

訪問看護では、利用者の生活に深く関わりながら看護を進められる一方で、一人で判断する場面が多く、負担を感じやすい側面もあります。

また、診療同行看護師の働き方は、医師のそばで診療を支えることが軸となります。

医療判断のプロセスを学びやすい反面、業務は診療補助に集中しやすく、主体的な看護を発揮しにくい場面もあります。

訪問看護師と診療同行看護師のやりがいとは?

在宅医療の現場では、利用者の生活に密着しながら支援するため、病院勤務とは異なるやりがいを感じる瞬間が多くあります。

続いては、それぞれがどのような場面で喜びや達成感を得やすいかを解説します。

訪問看護師のやりがい

利用者の生活そのものに寄り添い、継続的な支援を行うなかで多くのやりがいを感じられます。

【やりがいの主なポイント】

  • 利用者の生活の改善や安定を間近で見届けられる
  • 「あなたが来ると安心」と言われるなど、信頼関係を深めやすい
  • 自分の判断や工夫がケアに反映され、成果を実感しやすい

たとえば、食事量の変化や表情の違いに気づいて適切な調整を行った結果、再入院を防げたケースなどがあります。

生活全体を支える視点を持ち、利用者や家族に寄り添う関わりが、訪問看護ならではの充実感につながるといえるでしょう。

診療同行看護師のやりがい

在宅医療の知識が深まり、診療をスムーズにすることで得られる達成感が、やりがいにつながります。

【やりがいの主なポイント】

  • 医師の判断プロセスを学び、医学的視点を磨ける
  • スムーズな診療を支援することで、チーム医療の一員としての達成感を得られる
  • 採血や処置の補助など、医療行為に関わる機会が多く、スキル向上につながる

診療に必要な準備を整え、利用者の状況を医師へ的確に伝えることで、診療全体が滞りなく進みます。

これらは、訪問看護とは異なるやりがいといえるでしょう。

やりがいを感じる職場探しのポイント

どちらの職種もやりがいを感じやすい反面、職場環境によって満足度は大きく変わります。そのため、入職前に以下の点を確認することが重要です。

  • 教育体制(同行期間・研修内容・相談しやすさ)
  • 緊急時のサポート体制やバックアップの方法
  • スタッフ同士のコミュニケーションや雰囲気

訪問看護に不安がある方は、フォローが手厚い事業所や段階的に独り立ちできる環境を選ぶと安心です。職場の体制を丁寧に確認することで、やりがいを長く感じられる働き方につながります。

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訪問看護師と診療同行看護師のよくある悩み

これまでみてきたように、在宅分野での働き方は、病院での働き方と大きく変わります。また訪問看護と診療同行それぞれにおける悩みや不安も異なります。

本章では、それぞれの働き方で実際に感じやすい悩みを、具体的に解説します。事前に知っておくことで、働き始めたときのギャップを小さくできるでしょう。

訪問看護師のよくある悩み

訪問看護はやりがいの大きい仕事ですが、環境の違いから戸惑いや不安が生じることもあります。

よくある悩みとして、

  • 単独訪問への不安(急変対応や判断の難しさ)
  • 利用者や家族とのコミュニケーションの負担
  • 車や自転車での移動によるストレス

などが挙げられます。

訪問中は頼れるスタッフが近くにいないため、自分の判断で状況を整理する場面が多くなります。また、家族の意向や生活背景が関わるため、コミュニケーションの難しさを感じることも少なくありません。

診療同行看護師のよくある悩み

診療同行看護師は医師と動くため安心感がある一方、診療のテンポに合わせる特有の悩みがあります。

戸惑いやすいポイントとして、以下が挙げられます。

  • 医師のペースに合わせるため、時間に追われやすい
  • 診療補助が中心で、看護の主体性を発揮しにくい
  • 業務がルーティン化し、物足りなさを感じることがある

特に、診療が続く日は、準備・介助・記録をテンポよく切り替える必要があるため、慣れるまでは忙しさを感じやすいです。

また、処置の準備やカルテ入力など、サポート業務に比重が寄りやすい点で、キャリアの広がりに不安をもつ方も少なくありません。

「まずは悩みを聞いてほしい」「転職は検討していないけど、話だけ聞いてみたい」というあなたへ。UPDATEキャリアでは、訪問看護経験のある看護師に、無料で何度でも相談できます。ぜひ今すぐ、お気軽にご連絡ください。

訪問看護師と診療同行看護師の待遇を比較

同じ在宅医療のフィールドでも、給与水準や働き方には違いがあります。ここでは、訪問看護師と診療同行看護師の待遇の特徴を整理します。

訪問看護師の待遇

訪問看護は、経験・訪問件数・オンコールの有無によって給与が変動しやすい働き方です。
厚労省の調査などから、平均年収は約450〜600万円が平均です。都市部や訪問件数の多いステーションでは、それ以上になる例もあります。

日勤中心で働きやすい一方、

  • 訪問件数による歩合
  • オンコール手当
  • 緊急訪問の対応による調整


など、給与を押し上げる要因が複数ある点が特徴です。

診療同行看護師の待遇

診療同行看護師は、クリニック勤務であることが多く、給与は比較的安定している反面、大幅な昇給は少なめという特徴があります。

大手求人サイトの情報を20件ほど調査したところ、年収は350〜400万円台が平均的であり、クリニックによっては400〜450万円 を提示するところもあります。


医師のスケジュールに合わせて動くため残業は発生する可能性はあるものの、オンコールがなく土日休みのクリニックも多く、生活リズムを整えやすい働き方です。

訪問看護師と診療同行看護師のどちらが向いている?

ともに在宅医療を支える看護師ですが、求められる姿勢や働き方のリズムには違いがあります。続いては、迷いやすいポイントを軸に、自分に合う働き方を見極めるヒントを紹介します。

■ 自分の判断でケアを組み立てたい人は「訪問看護」

訪問看護では、利用者さんの生活全体を見ながらケアを設計していきます。
「自分で考えながら関わることが好き」「利用者さんと長く向き合いたい」という方は、訪問看護で力を発揮しやすいでしょう。

■ 医師のそばで診療を学びたい人は「診療同行」

医学的判断のプロセスを近くで見られるため、急性期の経験を活かしながら成長したい方に向いています。
「まずは誰かと一緒に動きたい」という方にも馴染みやすい働き方です。

■ 一人訪問への不安が大きいなら「診療同行」からのスタートも選択肢

訪問看護に興味はあるけれど、最初から一人で判断するのが心細いと感じる場合は、診療同行で在宅医療の流れをつかみ、慣れてから訪問看護へ進むステップも現実的です。

■ 生活リズムを安定させたい方は「診療同行」、収入を伸ばしたい方は「訪問看護」

診療同行はオンコールなし・土日休みのクリニックが多く、働き方が安定しやすいです。
一方、訪問看護は訪問件数やオンコールで収入を伸ばしやすく、「年収アップを目指したい」方に合います。

自分に合った在宅看護のキャリアをみつけよう!

訪問看護師と診療同行看護師には、役割や働き方、得られるやりがいにそれぞれの魅力があります。あなたが、利用者さんとどのように関わりたいかを考えて選ぶことが重要です。

そして、もし今あなたが、

「在宅看護の働き方はイメージできたけど、不安のほうが大きい」

「どんな働き方が本当に自分に合っているのかまだわからない」

と感じているなら、一人で抱え込まないことが大切です。在宅医療に詳しいプロに相談することで方向性が見えてくるかもしれません。


私たちUPDATEは、そんなあなたの希望や不安を丁寧に整理し、無理のないステップで進める環境を一緒に探します。

現時点で転職を検討していなくても、ご相談可能です。あなたの疑問や不安な気持ちに、何度でも無料で寄り添います。

もし今あなたに、訪問看護に挑戦したい気持ちが少しでもあるなら、まずは以下のリンクから気軽にご相談ください。

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