【訪問看護のフィードバック】よくあるミスと効果的に伝える3つのポイントを解説!
「部下の成長を願ってフィードバックしたのに、なぜか関係がギクシャクしてしまった」
「良かれと思って伝えたアドバイスが、相手には響いていない気がする…」
チームを率いる管理者やリーダーとして働くなかで、一度はこのような悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか?
フィードバック(FB)は、スタッフの成長を促し、組織全体のパフォーマンスを向上させるために不可欠なマネジメントスキルです。
しかし、そのやり方を一歩間違えると、相手のモチベーションを下げることがあります。最悪の場合、信頼関係を損ない、組織崩壊の引き金にさえなりかねません。
この記事では、多くの管理職が陥りがちなフィードバックの失敗例を紐解いていきます。また、相手にしっかりと想いが届き、スタッフの成長を促すための3つのコツを具体的に解説します。

目次
訪問看護でFBしないとどうなるか?
最も重要な心構えとして、「フィードバック(FB)をしない」という行為そのものが、組織に対する強力なメッセージになることが挙げられます。
例えば、チームの誰かが組織の方針にそぐわない言動をしたとします。それを見て見ぬふりをする、つまりフィードバックをしないという選択をした場合、上司であるあなたは「その言動を組織として容認します」というメッセージを無言で発しているのと同じです。
一度容認された言動は、やがて組織の「当たり前」になります。すると、真面目にルールを守っている他のメンバーは「あの人が許されるなら、自分もやらなくていいか」と感じ、徐々に組織の規律は乱れていきます。
フィードバックが難しいからといって避けてしまうことは、実は組織を崩壊へと導く危険な選択となりかねません。
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訪問看護のFBで陥りがちな3つの失敗

続いては、多くの人が無意識にやってしまいがちな3つの典型的な失敗パターンをご紹介します。
失敗パターン1:背景を聞かず「一方通行」で伝えている
スタッフの行動に対して「なぜそんなことをしたんだ!」と、いきなり指摘から入ってしまった経験はありませんか?
多くの場合、その行動には本人なりの理由や背景が存在します。しかし、私たちは忙しさのあまり、目に見える事象だけを捉えて一方的にフィードバックをしてしまいがちです。
例えば、ある営業担当者が、定例報告のフォーマットを守らずに報告書を提出したとします。マネージャーは「なんでルールを守らないんだ」と注意するかもしれません。しかし、担当者に話を聞いてみると、「緊急の顧客対応に追われ、まずは速報として情報を共有することを優先しました。後ほど正式なフォーマットで再提出します」という背景があったのかもしれません。
このように、相手の状況や意図を確認せずにフィードバックをすると、相手は「話も聞いてもらえない」と不信感を抱き、心を閉ざしてしまいます。特に、組織が大きくなり、一人ひとりの業務を細かく把握できなくなると、この種のすれ違いは起こりやすくなります。
失敗パターン2:意図せず「役職」の圧を与える
管理職や経営層が思っている以上に、「役職」は相手に無言のプレッシャーを与えます。
あなたは「こうしたらもっと良くなるかもね」と軽い気持ちでアドバイスしたつもりかもしれません。しかしスタッフからすると、「管理者から直接指摘されるなんて、自分はなんてダメなんだ…」と、必要以上に落ち込んでしまうケースは少なくありません。
役職が上になればなるほど、自分の言葉が持つ重みを自覚し、相手との関係性や距離感を意識して言葉を選ぶ必要があります。普段からフランクな関係を築けているつもりでも、相手はあなたの肩書を通して言葉を受け取っている可能性があることを忘れないようにしましょう。
失敗パターン3:FB自体を「諦める」
何度かフィードバックを試みたものの、相手の行動が変わらなかったり、関係が悪化したりした経験から、「もう言うのをやめよう」と諦めてしまう。これもよくある失敗の一つです。
前述の通り、フィードバックの放棄は問題行動の容認につながります。一度や二度の失敗で諦めてしまうと、組織はどんどん悪い方向へ進んでしまいます。
フィードバックがうまくいかないのは、伝え方に問題があるのかもしれません。諦める前に、一度立ち止まって自分のアプローチを見直してみることが大切です。
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訪問看護で効果的なFBポイント3選

続いては、スタッフの成長につながる具体的なフィードバックのポイントを3つご紹介します。
ポイント1:「瞬発力」を意識し、すぐに伝える
「あの件、ちょっと気になったんだけど…」とフィードバックするなら、その事象が起きてから時間を空けずに伝えるのが鉄則です。
時間が経てば経つほど、お互いに記憶が曖昧になりますし、言われた側も「なぜ今更そんな昔の話を…」と感じてしまいます。問題が小さいうちに、瞬発力を持って伝えることで、相手も素直に受け入れやすくなります。
もちろん、感情的になっている時や人前で指摘しづらい内容の場合は、少し時間や場所を改める配慮も必要です。しかし、「いつか言おう」と先延ばしにすることは、百害あって一利なしと心得ましょう。
ポイント2:感情を乗せず「事実」と「組織としての視点」を伝える
フィードバックの際に最も注意すべきなのが、自分の感情をコントロールすることです。「なんでできないんだ!」という怒りや、「がっかりしたよ」という失望の感情をぶつけても、相手は反発するか萎縮するだけで、建設的な対話にはなりません。
大切なのは、「事実」と「組織としての視点」を切り離して伝えることです。
例えば、スタッフのミスを指摘する場合を考えてみましょう。
「君のミスで、チームに迷惑がかかっているんだぞ!」(感情的・個人的な非難)と伝えても、逆効果です。
「〇〇という事実(ミス)があったね。私たちのチームは△△という目標を目指しているから、この状態は本来あるべき姿ではないと思うんだ。どうすれば改善できるか一緒に考えよう」(事実の確認+組織としての視点+未来志向の問いかけ)と伝えるとよいでしょう。
あくまでも「私」個人の感情ではなく、「チーム」や「組織」という大きな主語で語ることが重要です。客観的な事実に基づいて対話することで、相手は個人的な攻撃と受け取らず、課題解決に向けて前向きに考えることができます。
ポイント3:日頃から「一緒に戦う仲間」としての関係を築く
結局のところ、フィードバックがうまくいくかどうかは、普段からの信頼関係にかかっています。
ほとんど話したこともない上司からいきなり厳しい指摘をされても、素直に聞く気にはなれませんよね。一方で、日頃から自分のことを見てくれ、一緒に課題に取り組んでくれる上司からの言葉であれば、たとえ厳しい内容でも「自分のために言ってくれているんだ」と受け止められるはずです。
普段から積極的にコミュニケーションを取り、「私は君の味方であり、一緒に目標に向かって戦う仲間だ」というメッセージを伝え続けることが、いざという時のフィードバックの効果を何倍にも高めてくれます。
まとめ:訪問看護管理者のフィードバックが組織の成長につながる

フィードバックは単なるダメ出しではなく、組織がどちらの方向へ進むべきかを示す、重要なコミュニケーションです。
今回ご紹介したコツを意識して実践を重ねることで、あなたの言葉は必ずスタッフに届き、組織をより良い方向へと導く力になるはずです。
とはいっても実際には、
「効果的なフィードバックをやってみたけどうまくいかない」
「自力では限界を感じている」
と一人で悩む管理者の方もいらっしゃるかもしれません。
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